Game
Business

ゲーム事業

成長戦略

当社は、携帯電話でゲームが遊ばれ始めた2009年にゲーム事業へ参入し、市場成長と共に数々のヒットタイトルを生み出してきました。現在は、ヒットメーカーである(株)Cygamesと、6社の子会社で構成されるゲーム・エンターテイメント事業部(以下、SGE)にて、5,000名を超える従業員を擁する国内最大級のスマートフォンゲーム開発体制を築いています。各子会社が持つ強みを生かし、オリジナルIPと他社の有力なIPを活用したゲーム開発により、バランスの取れたゲームポートフォリオを構築。今後は、さらなる成長が見込まれる海外市場での成功を目指し、グローバル展開とユーザー獲得に注力していきます。

国内最大級の開発体制で世界を目指す

Profile
辻岡 義立
(株)サイバーエージェント 執行役員
(株)QualiArts 代表取締役社長
SGE経営本部長

国内市場の変革期における当社の優位性

この10年間で国内におけるゲーム市場の勢力図は大きく変化しました。セールスランキング1位のタイトルが占める売上は10年前に比べて減少する一方で、上位20位から30位の売上は増加。これは、リリースから数年以上を経た大人気タイトルが徐々に売上を落とし、デバイスの進化とともにゲーム性や表現力に優れたタイトルが増えた結果です。また、2024年度の国内市場トップ50の約半分を海外企業が占めるなど、ますます競争が激しくなっています。

市場環境の激化に加え、開発費の高騰により国内のゲーム企業の中には、開発からの撤退や規模縮小の動きが見られる一方、当社は継続的にヒットタイトルを生み出し、大規模ゲームの開発・運用ノウハウを着実に積み重ねてきたことにより、多くの人気IPホルダーから開発の相談をいただけるようになりました。

私たちが考えるヒットの目安は、月間売上約10億円がボーダーラインとされるランキング30位以内に、長期にわたって入り続けること。現在も複数のタイトルがランクインしており、イメージ通りのゲーム開発ができている手応えがあります。

当社が提供・開発する主力タイトル

AppStore/iPhoneのセールスランキング: データソースSensor Tower( 2025年4月1日~9月30日)

海外市場の高い成長率とカジュアルゲームへの戦略的注力

海外のゲーム市場は依然として高い成長率を維持しており、2028年にはモバイルゲームアプリ内課金収益が1,000億ドル※1を突破することが予想されています。主要地域別の収益推移を見ると、アメリカ、中国が市場を牽引しており、日本は世界第3位に位置しています。

※1
SensorTower「2024年世界のモバイルゲーム市場予測」

主要地域別モバイルゲームアプリ内課金収益推移※2

※2
SensorTower「2024年世界のモバイルゲーム市場予測」より引用の上、当社作成(2024年〜2028年の数字は予測値)

拡大を続ける海外のモバイルゲーム市場では、気軽に短時間で楽しめるカジュアルゲームの勢いが増しています。SGEに所属する(株)GOODROIDでも、提供するカジュアルゲームが全世界で累計5億ダウンロードを達成しました。

カジュアルゲームは、低コストかつ短期間で開発可能なため、より多くのタイトルを市場に投入し、ヒットを生み出す確率を高めることができます。さらに、人材の経験値向上という点でも、カジュアルゲームは非常に有効です。SGEでは平均3〜4年近くかかる大規模プロジェクトも多く、新規開発からリリース、運用までの一連のサイクルが長期化しています。その点、少人数で短期間に多くの経験を積むことができるカジュアルゲームは、組織全体の開発力向上に大きく貢献すると考えています。

オリジナルIPと有力IPを両軸としたビッグタイトル創出

大型IPを活用したゲームタイトルは、既存のファンベースと高い知名度によりヒットに結びつきやすいという特性があります。そのためSGEでは、2016年頃より他社IPとの協業を重点的に推進する「AAA(トリプルエー)戦略」を始動させました。

この戦略のもと、近年では10作品以上のIPタイトルの開発や運営に携わり、IPの既存ファンに新たな価値を提供するとともに、新規ファン層の拡大にも寄与しています。

また、(株)Cygamesでは、高い人気を集めるオリジナルIPの海外展開にも注力し、ゲームの多言語展開や海外イベントへの出展、コミュニティ運営などを通じて、地域や文化の垣根を越えて愛されるコンテンツを提供しています。 2025年6月に提供開始した英語版「ウマ娘 プリティーダービー」は、アメリカや欧州各国でSteamセールスランキング1位※1を記録するなど大きな存在感を放ち、2025年度第4四半期のゲーム事業における海外売上高※2は前年同期比6倍の200億円に達しました。

今後も当社が培ってきた技術力や運用力、変化対応力を生かし、オリジナルIPと有力IPの両軸でビッグタイトル創出を強化し、グローバル展開を推進してまいります。

海外売上高

※1
米国、イタリア、フランス、カナダ、シンガポール、タイなど10ヶ国以上のSteamセールスランキングで1位を記録
※2
海外売上高:海外における当社グループのパブリッシングタイトルからの収入および広告売上高
浮田 光樹

IPが加速させるゲーム事業の成長

Profile
浮田 光樹
(株)サイバーエージェント 常務執行役員
(株)アプリボット 代表取締役社長

IP価値の最大化を目指すチームづくり

当初から、IPが持つ明確なユーザー層やプロダクトイメージのしやすさと、当社ならではの真摯なものづくりの姿勢は非常に相性が良いと感じていました。

当社のSGEが人気IPのゲーム開発を任されている最大の理由は、国内最大規模を誇る開発体制にあります。一般的に、開発会社では「良いライン」と呼ばれる特定の精鋭チームに開発力が集中し、他のチームとの間に差が生じることが少なくありません。しかし、SGEは複数の強靭な開発チームを擁しており、各分野の知見を持つ人材を最適な形で配置することで、最高のパフォーマンスを発揮できる体制を確立しています。この実績と信頼が連鎖的につながり、近年は強力なIPを次々と獲得できるようになりました。

長期化することも多いゲーム開発を成功に導く要因の一つは、個人の立場や役割に固執せず、プロジェクトの成功を最優先する姿勢が組織全体に深く浸透していることです。私たちは、「ヒットさせるために何が必要か」を徹底的に追求し、単にIPを消費するのではなく、プロダクトを通じてIP自体の価値を最大化し、ファン層を拡大できるようなものづくりを目指しています。

世界で存在感を放つ日本発のIP

現在、当社はグローバル展開を加速させるため、プロダクト開発において海外ユーザーを対象としたリサーチを元に、開発の根幹から海外市場を意識した「海外ファースト」で進めています。また、IPの選定においても、世界市場での訴求力を重要視しています。

この戦略の背景には、日本発IPの持つ圧倒的な強さへの確信があります。日本のIPは、「どこかで見た何か」といった既視感が少なく、オリジナリティに富んでいるものが非常に多い。世界規模で数億人レベルの「刺さる人」、すなわち熱狂的なファンを惹きつける力を持っているからです。私たちは、このユニークな魅力を持つ日本発のIPを最大限に活用し、世界中で愛されるタイトル創出を実現したいと考えています。

SDガンダム ジージェネレーション エターナル ウマ娘 プリティーダービー Shadowverse: Worlds Beyond

グループシナジーが創出する競争優位性

新しいIPプロジェクトが発足する際、SGEでは、そのIPを深く理解するファンである社員を中心にチームを組成し、原作の魅力や世界観をゲーム内で最大限に表現しています。さらに、子会社の垣根を越えて柔軟な連携を推進しており、チームの約3割が他子会社からの参加となるケースもあります。このように、プロジェクトに最適な人材を配置できる体制は、SGEの人材層の厚みと多様性がもたらす大きな強みであると自負しています。

サイバーエージェントグループのシナジーも、当社独自の競争優位性です。同じゲーム事業を展開する(株)Cygamesからは、ものづくりに対する妥協を許さない姿勢から多くの学びを得ており、必要に応じて各所で連携をしています。

また、新規タイトルのリリース時には、新しい未来のテレビ「ABEMA」で専用チャンネルを開設するなど、ゲームを心待ちにしているユーザーにIPの世界観をより深く楽しんでいただくための取り組みを実施しており、お互いにとって良いシナジーを生み出しています。

「人のやる気に投資する」組織文化

長期にわたるゲーム開発において、私たちは組織のモチベーション維持と優秀な人材の定着を重要な経営テーマと位置付けています。SGEには「良いプロダクト創出には良いチームが不可欠」という文化が根付いており、自身のチームを超えて積極的に意見を出し、他プロジェクトの開発サポートに自ら手を挙げるなど、主体的に行動するメンバーが多く存在します。

新規タイトルの開発では、明確なマイルストーンを設定し、プロダクト戦略と組織戦略を密接に連携させ、長期プロジェクトでも高いモチベーションを維持するための工夫を凝らしています。また、リリース後の運用においても、トップダウンではなく、メンバーからの自発的なアイデアや改善案を促す取り組みをしており、自走するチームを実現してきました。

サイバーエージェントに根付く「自由と自己責任」「人のやる気への投資」という企業文化は、SGEでも大切にしています。個人のやる気を引き出すことで、思いもよらない大きな成果を出してくれると考えており、私自身も社員と直接話す機会を重視し、彼らの挑戦を最大限に応援する環境づくりに注力しています。

これからも、人材という最大の競争力を原動力に、グローバルでのヒット創出と新たな価値提供を目指します。

【成長戦略 Copyrights】
「学園アイドルマスター」:THE IDOLM@STER™&©Bandai Namco Entertainment Inc.
配信元:(株)バンダイナムコエンターテインメント/共同開発:連結子会社(株)QualiArts
「SDガンダム ジージェネレーション エターナル」:©創通・サンライズ©創通・サンライズ・MBS
配信元:(株)バンダイナムコエンターテインメント/バンダイナムコエンターテインメントとアプリボット共同開発
「ちいかわぽけっと」:©nagano / chiikawa committee  Developed by Applibot, Inc.
「ウマ娘 プリティーダービー」:© Cygames, Inc.
「グランブルーファンタジー」:© Cygames, Inc.
「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」:© SEGA / © Colorful Palette Inc. /
© Crypton Future Media, INC. www.piapro.net All rights reserved.
「呪術廻戦 ファントムパレード」:©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会 ©Sumzap, Inc./TOHO CO., LTD.
「SAKAMOTO DAYS デンジャラスパズル」: ©鈴木祐斗/集英社・SAKAMOTO DAYS製作委員会 © GOODROID,Inc. ALL Rights Reserved. CyberAgentGroup.
「Shadowverse: Worlds Beyond」:© Cygames, Inc.